リレー随筆コーナー
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各パート1人ずつ、男女6人編成のバックコーラスとのこと。ん?ハードロックって何だっけ?と、多少ひっかかるところもあったが、好奇心が先に立って、即答で引き受けてしまった。たぶん近所のおやじバンドか何かのお手伝いだろう・・・と軽く考えていたのである。 ところが、録音の当日、池袋の小さい貸スタジオに出向いてびっくり。待ち構えていた人物から「ビクターの●●です」とご挨拶されてしまったのだ。 その現実に戸惑っている場合ではなく、練習はすぐに始まった。当のミュージシャンは参加せず、コーラスだけの録音らしい。 トップのパートは若い人がいいだろう、ということで、音大のジャズ科を出たばかりの女性が歌うことになっていた。私はセカンドパートである。内声は経験がなかったが、音の配列は実にシンプルで、ほんの数小節。歌詞はといえばアーとか?ギミギミ〜とか?・・・何とかなるはずだ。 ところが・・・自分でも驚いたことに、音がとれない!!のである。例のジャズ嬢からは、「そこ、私のパートなんですけどー」とダメ出しをうける。 とにかく隣の人の音につられちゃう〜!のだ。コーラス歴数十年を通じて、ソプラノ馬鹿(=一筋)だった私・・・他パートの仲間の苦労を初めて思い知ることとなった。 「すみません〜もう一度やらせてください〜」を何度繰り返したか・・・?
悪戦苦闘の末ではあったが、思ったよりあっけなくOKは出て、とにかく無事?にお仕事は終わった。 最近の録音技術は素晴らしいと聞いている。私の声だけ消された可能性もないではないな〜という疑いが、ちらっと頭をよぎったが、多少のギャラを頂戴して帰る時には、
1月20日、CDがリリースされ、私の手元にも記念すべき1枚が届いた。
う〜ん??どうなんだ・・・??? 息子が、「お母さんの声が何となく聞こえたような気がしたよ」と言ってくれた。 まあ、とにかく、頑張った甲斐はあったみたいだ。 バトンは、25期の鈴木淑博さんにお渡し致しました。。 (2016/3/22) ■ ■ ■ ■ ■ |
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