リレー随筆コーナー
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31期の松本淳一です。1986(昭和61)年に卒業後、2年間東京で企業に勤めていましたが、2年弱で辞め、故郷の熊本で公務員をしています。この度、33期の小島君からバトンを受け取りましたが、私の故郷である熊本県山鹿市の伝統の八千代座、山鹿燈籠、さくら湯についてご紹介したいと思います。
山鹿には国指定重要文化財となっている明治時代の芝居小屋「八千代座」があり、坂東玉三郎さんや市川海老蔵さんの公演も毎年のように行われ、全国からファンが詰めかけます。
八千代座は、明治43年に建築の江戸時代の伝統的な芝居小屋の様式を今に伝える芝居小屋です。山鹿の商工会が劇場組合を作り、1株30円の株を募って建てたものです。八千代座を設計し、工事監督をしました。山鹿市は熊本県の北端に位置し、人口約5万人、金・銀の和紙と糊だけで作られた山鹿灯籠は有名です。
山鹿灯籠については毎年8月15・16日に山鹿灯籠祭りが開催され、私の母校・山鹿市立山鹿小学校グラウンドで行われる千人灯籠踊りは、これまで何度かNHKの全国生中継でも紹介されています。 市内中心部を南北に江戸時代の参勤交代道である旧豊前街道が通っており、近年はその街並みも次第にレトロな感じで整備されるようになってきました。 「さくら湯」はその豊後街道沿い、市の中心部にあります。 もともとは肥後細川藩初代藩主・細川忠利公が山鹿の温泉を大変気に入り、寛永17(1640)年に御茶屋を新築したのが始まりです。その後、庶民用の外湯も造られました。
明治に入り、庶民用の外湯が老朽化していることに心を痛めた地元の有力者が私財を拠出して改修工事が行われ、これが現在の市民温泉「さくら湯」につながり、何度かの建て替えを経て、平成24年11月に現在の「さくら湯」が出来上がりました。
先日、建て替え後の開湯千日&入湯者50万人を達成したところです。僕はこの「さくら湯」が大好きで、週末ごと(ほぼ毎週金曜夜)に現在住んでいる熊本市から山鹿市の実家へ帰り、温泉に入って一週間の疲れを癒しています。 ■ ■ ■ ■ ■ |
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