随筆コーナー

懐かしのSPレコードのこと


飯田武昭(6期)


皆さん(特に音響機器の専門家のYさん)には笑われそうなことですが、最近になって、20数年間聴く機会の無かった手持ちのポップス系のLPレコードを聴き直していました。

そんな中から2枚の懐かしのSPレコードが出てきました。

拙文を添付しましたので、興味のある方はご笑覧ください。

尚、添付写真の最後の2枚は、シグモンド・ロンバーグ作曲のミュージカルThe Student Prince(学生王子)のブロードウエイ盤LPレコード・ジャケットです。

最近になって、20数年間聴く機会の無かった手持ちのポップス系のLPレコードを聴き直していました。

その中に埋もれていた2枚の78回転のSPレコードをもう一度は聞き直したいと思って、CD化をしてくれる業者をネットで検索したところ新潟県と埼玉県にそれぞれ一軒の業者と兵庫県は隣の西宮市に一軒見つかりましたが、前2社は78回転SPはお断りと注記あり、後者の西宮市の業者に電話してみました。電話口では多分出来るでしょうと言ってくれたものの、SPレコードプレイヤーは注文も無いので格納中とのことでした。先日、2枚のSPレコードを持って行くと、「最近は一年に一回くらいしか注文が無く、前回は『廣澤寅蔵の浪曲』のSPレコードのCD化注文だった」とのことで笑ってしまいました。一週間くらいで出来ると言ってくれたのが3日目に電話があり、直ぐにピックアップに行きました。完成したCDを昨日からJVC(ケンウッド)とSONYのPersonal Audio Systemで聞いて、ちょっと満足しているところです。

2枚の78回転SPレコードは次の分です。

1.映画「ピクニック」から“Theme from PICNIC“ と “MOONGLOW and
  Theme from PICNIC“(DECCA−レコード)(テイチク(株))

2.映画「わが心に君深く」からOveture & Serenade(MGM−レコード)

映画「ピクニック」は主役の風来坊ウイリアム・ホールデンが村娘のキム・ノヴァックを誘って提灯の下がる川面のステージで踊るダンスシーンで流れる曲の“ムーングロウ“ですが、この曲はジャズのスタンダード・ナンバーとして多くの演奏家が演奏しています。この映画ではジョージ・デューニングが音楽を担当し、モーリス・ストローフ指揮のコロンビア・ピクチャー・オーケストラの演奏によるもので、この映画シーンには他に比類を見ない見事な演奏と大変に気に入っています。


出来上がったCD

映画「わが心に君深く」はアメリカのポップス及びミュージカル分野で活躍した作曲家シグマンド・ロンバーグ(1887年〜1951年64歳没)の半生を描いたミュージカル映画で主演はホセ・ファーラー。ミュージカル・ショウの場面で歌い踊るスターの顔ぶれがローズマリー・クルーニー、シド・チャリシー、ジェーン・パウエル、ハワード・キール、ジーン・ケリー、アン・ミラー、トニー・マーティン、ヴィック・デーモン等が次々と登場する豪華さも印象に残りました。劇中の歌曲も”Deep In My Heart”(わが心に君深く)、”Serenade”(セレナード)、”Drinking Song”(乾杯の歌)などの心に沁みる名曲が多いと思っていますが、劇場公開以外のテレビ放送ではお目にかかったことが無い幻の名画です。


The Student Prince のLP

私にとっては忘れられない映画のワン・シーンと一本の映画です。

(2024年5月25日)


編集部 お久し振りに、飯田さん(6期)からの投稿です。

今日は、古いレコードの話です。最近は、レコードを聴くプレーヤーを持っている人が激減しました。皆さん、CDプレーヤーしか持っていません。古いレコードは処分してしまった人が多いのです。時代が変わったのです。

かっぱの家では、現在でもアンプにはレコード・プレーヤーが繋がっています。SPでもEPでもOKです。

⇒ かっぱの書いたSigmund Rombergのページ

⇒ コロンビアが2016年になって、70年代のLPを再発売しました。かっぱの所にコロンビアから送られてきてビックリです。

(2024/5/26・かっぱ)


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