随筆コーナー
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『慶應義塾と歴史的建築』講演会に |
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先日、三田キャンパスで行われた、建築探偵として名高い藤森照信氏による講演会『慶應義塾と歴史的建築』に行ってきました。忘れないうちに、こちらで共有させてください。 今回の講演は慶應義塾歴史館の『曽禰中條建築事務所と慶應義塾』という展示に関連して企画されたものです。藤森氏の講演と聞き手は平井ゆか氏(曽禰達蔵玄孫)でした。 曽禰中條建築事務所は明治41年に曽禰達蔵と中條精一郎により開設された民間建築事務所です。慶應義塾の30件以上の建築物を手がけ、今なお7棟が現存しています。(三田図書館、第一校舎など) 藤森さんのお話は知らないことばかりで、スライドを見ながら「こういう話は学生のときに聞きたかったな」と感じました。若いときには、三田キャンパスの建物は統一感がないなと思っていましたが、震災や戦災による大きな被害を乗り越えて、再建された歴史を知ると見え方がすっかり変わりました。 これは知らなかったと思ったことは; ●三田キャンパスには図書館と似たゴシック様式の大講堂が存在していたこと。 ●演説館は、大工さんが作った擬洋風建築のため、洋風でありながら、外観は木造寄煉瓦瓦葺、なまこ壁といった日本独特の手法が採用されたこと。 秋には、戦後の慶應の建築を担った、谷口吉郎、吉生氏による建築についての講演と見学会があるようです。 ご興味のある方は三田キャンパスの秋を楽しみがてら、是非おでかけになられてはいかがでしょうか。 昨年秋に行われた、三田演説館内部公開の際の写真を添付いたします。
(2023/8/20) ■ ■ ■ ■ ■ |
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