リレー随筆コーナー
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ものの良し悪しがよく分かりません。 いやまあ、得意としているプログラミングの分野であれば、良いプログラム、悪いプログラム、素敵なプログラム、ダメダメなプログラム、頑張ってるねこれからも頑張ろうねなプログラム、うわっなにこれ眩しい!キラめいてる!なプログラムなどなど一応は分かります。きっと分かってます。 しかし、プログラム以外となると、途端に分かりません。分からないのです。小説は好きだしよく読む方だと思いますが、これがさっぱり分かりません。もちろん好き嫌いはあるので、読んだ本を記録するためにつけている読書メーターのレビュー(⇒ https://bookmeter.com/users/58298 )には、そんな好みのことばかり書いていたりします。楽しい、面白い、読むの疲れる、表紙が好き、解説ステキ、早く続きを、すみません前の巻と間が空きすぎて覚えていません、表紙イイネ、主人公可愛いかよ!などなど。が、しかし、ちょっと格好をつけて書評っぽく書こうとすると、途端に分からなくなります。好き嫌いとは違う、良し悪し。 大学で入った楽友会で初めて音楽的なものに関わるようになり、なんとなく練習をしたり、ちっちゃいキーボードを買ってなんとなく音を取ってみたりして活動をしていましたが、歌の良し悪しとかは分からないままでした。まあ、音の高低も分からないので、それ以前の問題でもあるのですが。まあそれはともかく、自分の歌の良し悪しとか、他の誰かの歌の良し悪しとか、全体の良し悪しとか、「分からないなぁ」とずっと思いながら、でも、きっと、いずれ人生の経験を積んでいけば、ものの分かった人になるものなのだ、きっとそうなのだ、不惑を迎える頃にはコンサートでふむふむとうなずいたり、バーボンを回しながらふむふむとうなずいたり海外文学とか読んでふむふむとうなずいたり、なっているものなのだ、だって不惑だし!とか思っていたのですが、不惑をとうに越えた今に至っても、もちろん、そんなことはありませんでした。 この何年かで合唱を再開したのですが、やっぱり分からないなぁ、人ってこんなもんなんだなぁと思いながら活動しています。でも楽しいからいいや、って感じです。 海野(2020/5/19) ■ ■ ■ ■ ■ |
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