楽友フォトアーカイブ

須藤写真館フォトヒストリー

1964年 東京オリンピック

われわれ9期は今年(2014)卒業50年の節目を迎えた。50年前の昭和39年(1964年)10月10日、東京オリンピックが開幕された。その時のカラースライドが60枚出てきたのでご披露したい。

このカラースライドは川崎さいか屋で、故三宅健一君を通じて社員割引で購入したものである。彼はさいか屋入社当初、婦人服売り場に配属された。「一度でよいから、サイズを測らせてもらいたかった」という彼の言葉が思い出に残っている。

この東京オリンピックは、衛星中継で世界中の人が楽しんだ最初のオリンピックでもあり、また、今では当たり前のスローモーション技術により、試合直後に微妙な対戦結果をその場で確認できるというという、その後のスポーツ中継に欠かせない放送技術が開発された。

NHKの北出清五郎アナウンサーが開会式のテレビ実況で「世界中の秋晴れを集めたような、今日の東京の青空です」と切り出したのを記憶されている方も多いと思う。

このカラースライドは、色落ちや変色がひどく、綺麗とはいえないが、1枚でも懐かしい画面に遭遇していただければ幸いである。(2014/2/20・須藤武美)


国立競技場

駒沢競技場


開会式
(1964/10/10)


選手団入場


選手団入場


日本選手団入場


日本選手団入場


日本選手団入場


陸上自衛隊によるファンファーレ


五輪旗入場


五輪旗入場


小学生の鼓笛隊


オリンピックカラーの風船


オリンピックカラーの風船


最終聖火ランナー  坂井義則


最終聖火ランナー


階段を一気に駆け上がる


いよいよ点火


聖火が燃え上がる


選手宣誓 小野 喬


選手宣誓


鳩 8000羽


五輪雲

航空自衛隊のアクロバットチーム、ブルーインパルスによってスタジアム上空3000mに五色のスモークで直径1800m、各五輪の間隔300mで五輪マークを描いた。

水 泳 (日本選手メダルなし)

ボート (戸田漕艇場)

サッカー

男子陸上

女子陸上 (80mハードル)

マラソン

大会最終日のマラソンでは、日本の円谷幸吉が2位でトラックに戻り、ゴール前200mでイギリスのヒートリーに抜かれて3位となったが、彼の銅メダルは東京五輪の日本陸上陣唯一のメダルだった。優勝したのはエチオピアのアベベで2時間12分11秒の世界最高記録をマーク。五輪史上初の連覇を達成した。今大会ではシューズを履いて走ったが「裸足の王様」と脚光を浴びたのは、前回のローマ五輪でシューズが壊れて裸足で走り、優勝して世界を驚かせたことによる。なお、マラソン競技の全コース中継は東京オリンピックが世界最初である。

走り高跳び

砲丸投げ

棒高跳び


棒高跳び表彰式

大会8日目の午後1時から行われた棒高跳び決勝は、以後語り継がれる激戦となった。優勝争いはアメリカのハンセンと西ドイツ(現ドイツ)のラインハルトの一騎打ちとなり、日が沈んでだ後も互いに譲らず延々と競技が続けられた。勝負がついたのは午後10時7分。ハンセンが五輪新記録となる5m10cmをクリアし、10時間を超える戦いに終止符を打った。

女子バレー

女子バレーは優勝をかけた日本の「東洋の魔女」とソ連(現ロシア)は閉幕前日に顔を合わせ、日本がストレート勝ちをした。魔女たちを鍛えた大松博文監督は回転レシーブを編み出すなど、徹底したスパルタ式練習で「鬼」の異名をとった。

重量挙げ表彰式

大会3日目に登場した重量挙げフェザー級、三宅義信は確実な試合運びで世界新記録をマークし、期待通り日本に大会第1号の金メダルをもたらした。

柔 道

日本は柔道の軽量級、中量級、重量級と金メダルを獲得したが、無差別級の神永昭夫がオランダのヘーシンクに敗れ銀メダルに終った。

レスリング

日本はレスリングのフリー、グレコローマンの5階級で金メダルを奪取した。

男子体操

男子体操の日本は目覚しい活躍を見せ、団体総合優勝や遠藤幸雄が個人総合と平行棒で、早田卓次がつり輪で、山下治広が跳馬で、それぞれ金メダルを獲得した。

女子体操

女子体操はチェコスロバキア(現チェコ)のチャスラフスカが平均台、跳馬と個人総合で金メダルを獲得、優美な演技は日本において「オリンピックの名花」「体操の名花」と称えられた。


閉会式


日本選手団入場

閉会式の入場行進では、各国の選手団が国立競技場へ入る前に国別に整列して入場を待つ予定であった。しかし、すべての競技を終えリラックスした各国の選手が係員の指示に従わず、その結果、各国の選手団が入り乱れたまま入場が開始されたため、各国の選手に肩車された日の丸を高く掲げた日本選手を先頭に、各国の選手が入り混じり、腕や肩を組み合い、お互いの姿をカメラで撮影したり、自国の踊りを披露したり、各国の公式スーツではなく、競技用ユニフォームで参加するものなど無秩序なものとなった。

それが却ってこれまでのオリンピックの閉会式に例のない正に「平和の祭典」を体現した和気藹々とした雰囲気となり、この光景が好評を博し、その後のオリンピックでは「東京方式」が採用され、今では当たり前の光景となった。


選手団入場


ギリシャ・日本・メキシコ国旗掲揚


五輪旗降納


打ち上げ花火


場内行進


電光掲示板 SAYONARA


MEET AGAIN IN MEXICO CITY 1968