演説館(FORUM)

PCのディスプレイ

 

若山 邦紘(9期)

須藤写真館からのFAX

須藤フォトヒストリーをご覧いただいていることと思います。現役時代は50年前に遡ります。そんな昔の写真やネガフィルムが保存してあったのです。われわれ爺さんには懐かしくて感動ものです。

私が皆さんの大勢写った集合写真を「クリックで拡大」という仕掛けで小さな顔が誰だか判るようにしているのをご覧になっていると思います。

須藤フォトヒストリーの「9期同期会特集」では、写真の横幅700ピクセルで表示していますが、集合写真だけを横幅1000ピクセルにしてみました。クリックの必要はなく直接大きな写真を見られます。

須藤写真館からのFAXに、

  「1987年(昭和62年)3月15日、最後の集合写真が大画面で右側の人が切れています」

と書いてきました。

早速、私のところから眺めてみました。切れてはいません。ただし、写真のサイズが一回り大きい1260x840というオリジナルファイルのサイズのままになっていました。他のページのように1000x667に縮小していなかったのです。

    

パソコンの画面サイズ

最近のパソコンの画面は表示できるサイズが横長(16:9)になってきました。私の家では書斎に4台、居間に3台(内1台はバックアップHDD1TBのコントロール用、もう1台はサウンド・ミキサーに直結のサウンドファイル処理用)が常に動いています。古いPCは2008年製のDELLです。まだ、生きています。その他は2009年製、2010年製です。

須藤写真館はどういう画面を見ていたのでしょうか?なぜ、切れていると言ったのでしょう。ここでシミュレーションしてみます。

@ 東芝(1920x1080)Windows7で見た該当する写真です。綺麗に見えるではありませんか。

この写真の横幅は1260ピクセルです。画面の幅は1920です。

A 富士通(1600x900)Windows XPでは、ややぎりぎりですが、ちゃんと入っています。

B DELL(1024x768)Windows XPで、見てみました。なるほど、こうなっていたのだぁ。

「お気に入り」の窓を閉じても、少し切れますねぇ。

幅が1024の画面で1260の写真を見ているのです。当然、はみ出します。

おそらく、須藤写真館はこういう状態の画面を見ていたのでしょう。須藤写真館と交信するのはメールが使えないのでFAXか手紙です。ちょっとした情報交換でも手間がかかります。ですから、本人には確認していませんが、こんなことではないかと想像しています。

気が付いた人もいることと思いますが、スクロールバーを使って見れば、右側の切れた部分も出てきます。

めでたく、全員の顔が見られました。須藤写真館はスクロールしなかったのでしょうか?

C サーバーに置く画像サイズを1000x667に変えてみました。すると、スクロールは不要で、

このようになります。比較的画面サイズの小さなPCでも幅1000にしておけば、不自由はありません。

ヤヤコシイ話ですがおわかりいただけましたか?上の画面の大きさはPCの実寸に比例するようになっています。通常、ディスプレイの大きさはその対角線をインチで計ります。テレビでも何インチのテレビといいます。PCのディスプレイも昔はブラウン管でしたが、現在では液晶になりましたが計り方は同じです。


富士通 FMV16型

わが家の東芝の画面は18型(16:9)、富士通は16型(16:9)、DELLは14型(4:3)です。

さらに、画面上の1インチあたりのピクセル数(ドット数)をDPI(Dots Per Inch)と呼び、画面の解像度を表します。画面の大きさとその画面を構成するドットの数で解像度が決まります。現像を構成する点の密度を解像度というのです。

スマホやiPhoneなどでは画面は小さいですが、解像度を高くしていますので、小さな文字でも読むことができます。Macでは72dpiという解像度で、Windowsでは96dpiでアプリケーションが作成されてきましたが、最近のWindowsでは画面の解像度を設定できるようになりました。標準の96dpiに合わせておくのが無難です。いじくるとかえって見づらくなります。何でも少しずつ変えてVersion Upと称し、新しいものを売りつける商売、それがMicrosoft商法です。ユーザーは使いにくいWindowsと使いにくいOfficeを押し付けられて泣いています。

ほとんどのコンピュータ・ソフトは初期のものほどシンプルで使い勝手がいいのです。

「楽友」を立ち上げたのは、Windows XPがVistaになる頃です。まだ、XGA(4:3)の画面でした。悪評のVistaが1年ももたずに姿を消し、急遽、Windows7が売り出されました。その頃のPC画面はHD(16:9)の横長のテレビと同じ縦横比のPCが主流になりました。

当初はXGAの画面を想定してページの寸法を決めていましたが、新しいページではHDに合うようにページの寸法も大きくしていますし、文字のポイントも大きくなっています。新しいPCでは古い基準のページは小さくなってしまいます。古いPCも生きていますから間合いを計りながらの編集作業です。

楽友の画像の解像度はは96dpiを基準にしています。

「楽友」の編集部はこういうことを考慮しながら画像の大きさや解像度を決めています。(2013/2/27)