リレー随筆コーナー

ミュージカル公演の制作に携わって

 

長田 陽子(37期)


過去の出来事になってしまったが、3月27日に、「くまがや子どもミュージカル」の初公演が行われた。その名のとおり、埼玉県熊谷市を活動拠点にした、子供のミュージカル劇団で、長女小学3年が昨年秋に入団した。東京の「児童劇団 大きな夢」がサポートしている、日本各地22か所の子どもミュージカル劇団の一つである。

私も、この公演で、広告の依頼等、微力ながら制作に携わった。くまがや子どもミュージカルでは、団員の保護者が、父母会として、公演の運営を行うことになっているのだ。楽友会をはじめ過去に所属した合唱団では、いずれも一般団員として、ただ歌うだけだったから、今回の体験は初めてである。「くまがや子どもミュージカル」の公演そのものが初めてで、私自身は他団体での演奏会実行経験もない。想像はしていたものの、困難が多々あった。

楽友会では、2年生の時に、学年全員で広告の担当をしたが、私としては、今回のような困難は全く感じなかった。予め決められた所に伺い、前年同様にお願いするものだったと思う。当時は当たり前に思っていたが、今思うと、何と不遜なことよ。代々の先輩方が築いたものと、楽友会や慶應義塾の知名度とが合わさったおかげで、快く広告を下さったのだ。また、今回は、昨今の不況を原因に広告を断られることも多かったが、当時はバブル真っただ中で、それもなかった。

また、公演を行うためには、いろいろな方面に注意を払うべきなのを、肌身で感じた。楽友会在籍時でも、当時の技術委員・幹事・六連役員等、演奏会実行に携わった人たちは、並々ならぬ苦労をしたことであろう。今更ながら、改めて感謝申し上げる次第である。

私も含め初めての人が多かった中で、できるだけのことはしたという、親としても、達成感のある出来事であった。出演の子どもたちも、稽古を積む過程で、ずいぶん成長した。今後、活動を軌道に乗せるためにはまだまだ困難があるが、子供たちが歌い・踊り・表現するのを支えることで、地元へ貢献をしていこうという意を強くした。

ホームページはこちら。小学生〜高校生の団員募集中なので、熊谷や近くにお住まいの方or親類・知人がお住まいの方、ぜひお誘い合わせのうえ、体験レッスンにいらしてください。

http://kumagayakm.web.fc2.com/

また、他の方々も、お住まいの町に、「大きな夢」のサポートする子どもミュージカル劇団がありましたら、温かい眼差しを向け、公演にご来場下さると幸いです。お年寄りから子どもまで、年齢を問わず楽しめる舞台になっております。

次回は、私と同じ37期の渡辺泰子さんにお願いします。渡辺さんは、学生時代から劇団四季のミュージカルに深い関心があり、たびたび見に行っていたそうです。(2010年6月20日)