Editor's note 2019/11 |
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ジャズやポピュラー音楽の雑誌の歴史は結構古いものがある。昔から、ものの本には、世界初のジャズ雑誌はフランスの「Jazz hot」と書かれていた。現在のWikipediaにもそう書いてある。Jazz hot創刊は1935年(昭和10年)であると。
私が編集したジャズ年表でも、21年前にそのように書いた。最近のネット上での記事に「休刊になるかも?」と書かれている。確かなことは分からない。 ところで、アメリカの「DOWNBEAT」は、1934年にシカゴで創刊された。Jazz hotより1年早いじゃないか!何故、Jazz hotが「世界初の」と云われるのか??? DOWNBEATはジャズだけでなく、「ジャズ・ブルース・その向こう」という「ジャズに至る、より広いジャンルの音楽雑誌」との謳い文句で出来たもので、ジャズに限った雑誌ではないという意図があったものと思われる。
ポピュラー・ソングのヒットチャートを書いて有名になった「Billboard」は更に古く、1894年11月に「Billboard Advertising」という誌名で創刊されている。1914年、初めて全米のポピュラーソング・ヒットチャートを掲載した。
BillboardのヒットチャートでNo. 1になった歌のページが、 あの坂本 九の「スキヤキ」が、1963年、Billboard Hot 100で3週連続で#1となった。九ちゃんはアメリカでも人気者になり、スティーブ・アレン・ショーに招かれ出演した。
日本では、戦後、1947年に「Swing Journal」が創刊され、ジャズの大先輩たちが編集長を務めてくれた。7年前に亡くなった元編集長の岩波洋三さんは、サリナ・ジョーンズが大好きでサリナのライブでは必ず会い、私のテーブルで話しながら聴いたのが懐かしい。
しかし、2010年7月号を以って休刊となった。購読者数と広告収入の減少により出版を諦めたのだが、三森隆文編集長とスイングジャーナル社を退社したスタッフが、翌月に「Jazz Japan」を創刊した。Swing Journalを引き継ぐ形だ。
現在、Jazz Japanを含め「Jazz批評」と「Jazz Life」が出版されている。
音楽ファンの数から言ったら、圧倒的にクラシック・ファンが多い。したがって、音楽雑誌に於いてもその数は断然多い。音楽之友社はかつては私の学生時代からの知り合いがオーナーでした。
さらに、声楽や楽器ごとにも専門雑誌が発売されている。
■ ■ ■ ■ ■ 最近は、電車の中で誰もかれもがスマホでSNSを眺め、カチカチとゲームをし、マンガを読んでいる。そして、昼飯に食べたラーメンの写真をFacebookにアップ。大宅壮一が生きていたら何と言うでしょう。 SNS族が氾濫し、ホームページにアクセスする人間が激減しました。情報の一方通行は嫌われ、読者も参加型のSNSが大流行しています。自分が書き込んだ文章やアップした写真がネット上に出るのが楽しい、嬉しいらしい。チャットやLineでのやり取り。誰かが「いいね」してくれると、また、何か上げる。 中には為になるいい記事を上げる人もいるが、大多数はクダラナイ! 学生たちが書いていたサークルや部のホームページは、形だけになりつつある。FacebookやTwitterにグループを開設し、「書き込みごっこ」を一生懸命にやっている。実際、現役のサイトはやっと生きているのが精一杯と見える。 何か月か前から、Google ChromeでFacebookを開きMicrosoftのIMEで日本語入力すると、受け付けられず、入力中の文字が消えてしまう。それぞれが自分の責任ではないというのか、改善される兆しはない。 毎日、Facebookに記事を書いている後輩に、「HP『楽友』に何か随筆でも書かないか?」とメッセンジャーに書いたら、「随筆は見たことありません」だった。Facebookerという人種です。 ものごとを知りたい人は、決まったようにネット検索をする。検索に応えられるいいホームページは、読者が逃げることはない。 (2019/11/7) |
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