Editor's note 2019/01


小笹和彦主幹(4期)

 編集部主幹引退2008年7月に本サイトを立ち上げてくれました小笹和彦先輩(4期)が、丸々10年間にわたり務めて来られました編集部主幹(編集長)を辞任したいとの申し出がありました。

実はそういう申し出が去年の7月にもありました。その時は「何もしないでいいからこのまま終身主幹のままで・・・」と申し上げたのですが、同じ言葉は返すことが出来ず、辞任の申し出を了承いたしました。
 

編集長は「俺、XX長っていうの嫌だなぁ」と、2人でスタートした時点から言っていました。

「楽友」編集部主幹というタイトルのついた名刺を作成して皆さんに配ったのが2009年新年会の時でした。普通の人は「主幹」などという言葉を使いません。主幹=chiefです。つまり、Chief Editorという肩書です。日本語に訳すと「編集長」となります。「面白いでしょう?」と当時の編集ノートに書いたことを思い出します。

小笹主幹は、かっぱを連れて箱崎の通称「ジャズ天」と呼ばれる「つじ村」という天ぷら屋でご馳走をしてくれました。ジャズの流れる天ぷら屋というのも珍しいです。大いに楽しめました。

かっぱが学生時代、東芝に「主幹」という肩書を持った技術者がいました。東芝から工学部管理工学科に委託研究を持って来たのが、技術主幹 原野秀永氏でした。課長とか部長という役職とは、意味合いの違うタイトルだったのです。「主幹」という文字をこの時初めて見ました。かっぱはプログラミングのお手伝いをして、原野さんに連れられて高輪桂坂にある東芝倶楽部でご馳走をしてもらいました。

だから、かっぱは主幹が大好きになりました。50年にも及ぶ「主幹話」です。


年頭の一枚例年の通り今年も一枚の絵を描くことが出来ました。題材は中国です。中国が文革4人組の時代からケ小平の時代へと変革しました。70年代の後半です。

その変革の目玉は20年以上遅れを取った教育の改革と情報技術の取り込みでした。

80年代に入って中国から浜松町にあった(財)情報処理研修センター(理事長 山内二郎先生)に「講師団の派遣要請」がありました。これに応えるため大学人と企業の実務家からなる講師団を編成し、2,3年の間に2回の「研修会」を北京で開催したのです。研修に参加したのは、各省の役人たち100人程でした。

中国にはそれ以前から中国科学院という研究所があり、進歩的な学者たちがいました。1975年に日本で開催された「世界OR会議」に中国から初の参加があり、4人の学者が来日しました。そのような人材がいないわけではないのですが、日本からの講師陣を要請してきたのです。

10何人かの講師と団長の小笠原暁先生とが北京に飛びました。私も講師団の1人でした。

1週間の研修会の後、東北地方の承徳までのバス旅行では、ホテルの庭にモンゴルのパオがあり、われわれはパオに泊まったのです。ところが水道の圧力がなくバスルームのシャワーは、しゃがむか寝ないことには水が出ないというお粗末なものでした。

北京に戻り、飛行機で西安の都へ飛びましだ。平安時代の長安の都です。西安では秦の始皇帝陵をはじめ歴史遺産を見学したり、経典を保存するための大雁塔にも行きました。652年に建立されました。空海が印度からきた経典を写経したといわれるお堂もありました。西安はシルクロードの出発点で、街の城壁の西門からは、すぐに砂漠になります。

この絵は30数年前の姿です。



Procol Harum, 2016

 プロコル・ハルムというロックバンドが1967年にぶっ飛ばした世界的大ヒット曲に「青い影」がある。オドロキだが、まだこのバンドは活動している。リーダーのGary Brooker(vo,pf)は昭和20年生まれだが、まだ唄いつづけている。

25年程前、渋谷の家の近くに変わったレストラン「月乃ひかり亭」が出来た。オーナーは児玉泰弘という銀行家上がりのシェフだった。美味しいケーキを専門に焼く明美さんもいた。
 

その児玉さんが、私についてDOMINANTというPiano Barに出入りするようになったが、なかなか歌おうとしない。

「青い影」ともう1曲、思い出せないが、その曲の譜面を書いてくれたら歌うなどと抜かす。書いたけど結局歌わないうちにDOMINANTは閉店した。

 ロックンロールとバッハ昨年9月、何かもの探しでYoutubeを開いていてのことだ。偶然にもProcol Harumのビデオが目に入った。しかも最近のビデオが上げられている。最近といっても2006年のデンマークでのコンサートとのこと。未だ、生きていたんだとびっくりして見て懐かしい。

ストリングのオーケストラと大コーラス付きで荘厳な演奏だ。オリジナルのレコードをはるかに凌ぐ編曲で贅沢の限りである。ビートルズのすぐ後に出て来たイギリスのロックバンドなのだが、クラシック・オーケストラとロックバンドとのコラボは薄っぺらいものではない。聴いてびっくり!

 

https://youtu.be/St6jyEFe5WM

この曲のコード進行はバッハの「G線上のアリア」そのものである。底流にバッハが流れて世界中にヒットしたのだろう。作曲はGary Brooker自身で、作詞はオリジナルのメンバーだったKeith Reidである。

(2019/1/1・わかやま)


FEST

 


 


4