Editor's note 2016/11


Cassett Tape

 アナログへの回帰めっきりとCDの売り上げが落ちたという。どこかのページでも書いたが、昔の音楽ファンは1曲が聴きたいために10何曲も入っているLPレコードや後にはCDを買ったものだ。

カセットテープも売り出され、ソニーのWalkmanは世界的なヒット商品だった。音楽をカセットに録音して持ち歩いたのだ。

車にはCDデッキではなくカセットデッキが付いていたのですよ。
 

CD(Compact Disc)が普及したのは1980年代半ばのことである。これはディジタル録音商品のハシリである。

 2000年代に入りインターネット社会になり、聴きたい曲がインターネットでいくらでも聞けるし、気に入ればファイルを有料・無料でダウンロードできる。ネット上を素早くデータを転送するために、いろいろな圧縮技術が開発され、音楽ファイルのサイズは何十分の一になった。ネット上の音楽は圧縮ファイルですから、音の密度がじつはスカスカなのです。

これだけ音楽ファイルが軽くなると、ダウンロードしながら再生するという、Streaming形式が主流になってきた。さらにYou Tubeに代表されるVideoのタダ見配信システムが大流行。何年か前には見かけもしなかったビデオがどんどんアップされている。大抵の曲は出てきてしまう。

プロの歌うのを見聞きするだけでなく、素人が拙い歌を歌ってYou Tubeに上げている。プロになった気分を味わっているのだろう。

このような環境では、若者たちはわざわざCDなど買わない。

そんな2016年の中頃、若者の間でカセットテープが評価され出したという記事が出た。アナログ録音のリアリティを彼らの耳が新鮮に聴いたのであろうか?HMVなどでも中古のカセットテープを並べて売っている写真が出てる。

年寄りの懐古趣味で復活したという話ではないところが面白い。
 

 そんな時流の反映なのか、先日、日本コロムビアから突然LPが一枚送られてきた。

今年5月に1972年の沢田靖司のLPレコードの復刻CDが2枚売り出されたばかりなのだ。が、

半年もしないうちに、今度は復刻LPを11月9日に売り出すという知らせだった。

JET SETというレコードのネット販売会社がコロムビアに発注したという話だ。

https://www.jetsetrecords.net/

コロムビアの担当者が「JET SETの英断だ」と驚いている。

 今どきLPがかけられる家ってどれくらいあるのでしょう。昔のものを皆さん整理してしまわれたものと思われます。「断捨離」だと言って昔のLPを送りつけてきた後輩(10期)がいます。

私の家では何時でもLPもカセットもOKです。だから、古いプロ歌手が古いLPを持ってきて、私に「CDに落として」と言います。自分の家ではLPが聴けないのです。慣れない人にはCDに焼き直すことなど難しいらしいです。

最近の風潮、「アナログへの回帰」です。面白いことになってきそうです。
 

 LPの大きさのDVDってご存知ですか?90年代になる頃、パイオニアからLD(レーザーディスク)が売り出されましたが、PlayerもDiscも値段が高いので、普及しないまま無くなりました。当時、映画1本が10,000円もしました。新しいもの好きのオジサンの家で見せてもらったものです。テレビに映して見るのですが綺麗なものでしたよ。LPと同じ大きさです。

LDに取って代わり普及したのがDVDです。1996年に商品化されました。

(2016/11/7・わかやま)


LDとDVD

FEST