昔、音楽のサウンド・ファイルは2,3分の曲でも何10MBにもなりました。それが圧縮技術の進歩により3MB程度の小さなファイルになりました。mp3という形式のファイルは音質を落とさずにファイル・サイズを小さくすることに成功し、インターネット上に音楽が満ち溢れることになったのです。
今ではYou Tubeのように動画ファイルがインターネットで飛び交っています。
90年代の半ばごろに、iPodの前身となるmp3レコーダーが発売されました。珍しいので飛びつきました。Creative
Nomad というシンガポール製のレコーダーでした。誰も持っていませんでした。2,30曲くらいで一杯になってしまいます。今のiPodには100GB超のメモリーがありますから、3万曲でも入ってしまいます。
1億台が売れました。猫も杓子もiPodの時代です。ライトミュージック・ソサイエティで太鼓を叩いていた伸ちゃんという鯛釣りの好きな男がいます。寺田さん(5期)の10年ほど後輩になります。10年前にライトOBで結成したLighthouse
Orchestraのバンマスをしています。その伸ちゃんが2007年の連休明けにメールをよこしました。
最近、遅ればせながらiPodを購入しました。
連休は落語の音源を片っぱしから落とし込みの作業です。イヤホンが苦手で、若者の間で流行しているiPod用ヘッドフォンを使ってみましたが、出力を制限してあるようで満足できません。そこでスタジオ等で使用しているフルレンジ対応のヘッドフォンをミニジャックに変更しましたが、これならば地下鉄の騒音にも対応できます。
「そんな、お茶の水博士みたいな恰好して出かけるの止めてちょうだい!」とカミサンに言われてしまいました。
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iPod族の皆さん、あなたはお仕着せのヘッドホンで満足ですか?
このメールが、私には痛快で痛快でたまりません。iPodの隅から隅までくわしいSuper
Userがゴロゴロ居ますが、伸ちゃんのようなことを言ってきた人は初めてです。じつは、伸ちゃんは人とは違った耳をもっている珍しい人です。ですから、フルバンのリーダーが務まるのです。ことある毎にそう思っていたのですが、聞こえているものが凡人とは違うのです。
そうしたら、またメールが来ました。これまた傑作です。
ミニジャックを秋葉原で350円で購入したまでは良かったのですが、ハンダ付けには苦労しました。数十年ぷりの作業ですが、もう目が無理です。
赤白黒の3つの細いコードを剥いて銅線を・・ああ切れちゃった、を繰り返しやっとのことでハンダ付けを完了したのですが、モノラルになってしまいます。
よく見ると銅線の細いケバが別の線に触れているらしく、カミサンの眉毛切りでケバをカットしてやっとステレオで聴けるようになりました。という訳で余計に愛着が湧いてきました。
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後日談です。伸ちゃんのiPod評です。またまた、おかしくて腹がよじれそうです。
iPodでは専ら落語を聴いています。
音楽には不向きです。同じ再生装置で、同じ音源でCDと比較してみてください。シナトラの声が20歳若くなってしまいます。ロイ・ヘインズのシンバルがナベブタになります。 |
落語を聞くのに適しているのだそうです。この話は落語よりも面白いです。幸い、私はまだ買っていません。
あるお宅では、子供たちがiPodを買うことも使うことも禁止されています。嘘のような話ですが、テレビのニュースで見てしまいました。それは⇒XXXさんち
iPodに何千曲とか入れて得意になっている哀れなオジサンがいます。そのオジサン、満足そうに毎日持ち歩いています。しかしですね、このページを読んだら「あたしゃ、音楽を聴くために持ち歩いているのではない、データベースのつもりで持ち歩いているのだ」などと、屁理屈を並べ立てるに決まっています。あぁ、可愛くないじじいだ!(わかやま・6月7日) |