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特集「係の言い分」

会計係気質むき出しの記

 

日野原万里子(9期)


前年度大学会計係からバトンを渡されたのが昨年の9月末。それ以来、ああもしたい、こうもしたいと考えながら、まがりなりにも会計係として過ごしてきたこの1年。思えば色々な事がありました。ある時はゼロの数を読み違えて目を白黒させたり、またある時はつけ落としがあったのではないか、と夜床についてからも気になったり・・・。

まあ、そういった裏話はさておいて、今までに私が感じたこと、残念に思った事などを、気の向くまま、筆の向くままに書いてみたいと思います。が、その前に「会計」という事柄に対して、会員の皆さんの関心が深まってきたこの頃会計係としては、こういった傾向は大変嬉しい事です。本当に・・・、大学会計としての財産管理について、よりよく知って頂く為に、その大体の説明をしておきましょう。

大学会計の定収入は、いうまでもなく皆さんから集めた会費なのですが、その中の5/12を一般会計大学および高校楽友会との提携活動費として取扱っています。これは今迄の慣例に従って、この割合になっているのですが、具体的にいうと、皆さんが支払う1年間の会費の内、5か月分の500円は一般会計へ、残りの7か月分は大学独自の会計として練習場代、発声の先生への謝礼、各種印刷物の費用等にあてているということです。

さて、昨年9月頃の実情は、その年の収入の大部分が前年度の会費未収金で占められていたつまり皆さんは会費を1年遅れで払っていたので、先ずこういう状態をなくそうとして、ビシビシ会費を取りたてるのが初めの仕事でした。・・・と考えたのも、せっかく会計年度を各年の1月から12月と決めたのに、何も意味をなさなくなるからです。

従って今年度は、前年度未収分を臨時収入としましたので、それに他の臨時収入も幾らか足して皆さんの目の前に出てきたのがオルガンであり、テープ・レコーダーであるのです。これで、会費の未収入金というものが、いかに大きな力をもっているかがよく分かると思うのですが・・・特に、4年生の方は、ここの所だけでも良いですから、読んでおいてください

少し話が締まらなくなってきてしまいましたが、何しろ、ここで私が言いたいことは、「大学楽友会」が今年の4月に成立したのですから、当然会計の面でもハッキリと「大学会計」というものを打ち出さなければならない、と思ったのです。2,3年前までは、大学だけの活動も少なく、その為に、どちらかといえば、一般会計の方がお金の動きも大きく、大学生の人数が増えたので一応、大学会計を設けたにしても、まとまったお金が必要な時は、一般会計の補助という形で賄ってきた場合が多かったのです。

とはいっても、すべて大学会計だけで運営できるほどの余裕はありませんが、徐々に改良していくべきでしょう。今年度はその手始めに、入会金制度を設けてみましたが、その他にも方法はあると思います。このような事に関しては、ぜひ会員の皆さんが、各自会計係になったつもりで、よく考えていただきたい問題だと思うのですが・・・・・

「楽友」22号(63年11月)

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