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歴代幹事長語録

一言ゴアイサツ申し上げます

 

室伏 尭夫(10期・64年度大学幹事長)

慶應義塾楽友会の中の一つのパートとして、大学楽友会が独自の活動を始めたのは3、4年ぐらい前からではなかったかと思う。すなわち中国地方演奏旅行、三田祭参加、文連加盟、定期演奏会第10回に大学生のみのステージを設けた頃である。大学の合唱団としてはまだまだほんの赤ん坊という感じである。

今後楽友会が成長していくためには、一度ガッチリと基礎を固めねば・・・というわけで、現幹事会では技術、組織両面における基礎作りを目標に置き、現に全体規約の成立、ステージ活動を秋だけにしぼり、夏までを基礎訓練にあてた事等により成果をあげてきている。基礎固めの2年目である64年度幹事会では技術面での強化、組織面でのより効果的運営、大学独自の活動の枠を拡大する等のことを目的にしたい。特に今年度の基礎作りを生かす目的で、実際的ステージ活動により、外部との接触を図るという面での基礎活動を主目的とする。

来年度の夏休み前までの予定としては、3月後半の演奏旅行、6月中旬の関西学院エゴラド混声合唱団とのジョイント・コンサートがあるが、これは東西混声4連の試金石となるものであり、十分なプランを立てて実現させたいと考えている。

技術面での強化については新技術委員会に検討してもらっているが、とりあえずは現1年生に対する基礎練習と発声に関しての問題がある。今のところ現1年生は人数といいパート別のバランスといい理想に近い状態にあるということができる。この人たちが上級生になって、技術的にも下級生をどんどんひっぱっていけるようになり、よい指導者にさえ恵まれたら、もっともっと能率的な、そして立派な合唱団となる可能性がある。1年、2年の間にしっかりした基礎を身につけてもらいたいものである。

また発声については、新技術委員会から「先生にみて頂いている間はよいが、いざ実際に曲を歌うという時になるとどうも生かされていない。発声練習時間を長く、また実際の曲についてもできるだけ1年中先生にいて頂きたい」との要望があった。会計面で許す限り、継続してみて頂くようにしたいと思っている。

組織面では、先ず会の根本となる大学規約の成立が急務である。それまでは現幹事会がとっている形を継承していくが、渉外、会計には数名のサブを置き、また楽譜係は印刷物全般の係に拡張し、事務面での能率化を図りたい。また各学年に学年委員会を置き、会員の要望、不満等のまとめ役、兼、通信連絡面の要としたい。

定期演奏会後新に新幹事会が発足すると、来年度のプランを進めるために色々な人に色々な仕事をしてもらうことになると思うが、時間の許す限り積極的に参加してほしい。楽友会が大学のクラブとして、音楽団体として、また混声合唱団としての現状をみつめ、来年度を夢みて、多くの会員と建設的意見を交換しあって、着実に楽友会を前進させていきたいと思う。

「(大学)楽友会伝言板」第4号(63年10月)

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