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歴代幹事長語録

新入生の皆さんに一言(抄)

 

中谷 豪(6期・第6代)
楽友会も、創立以来今年で14年目を迎えることになりました。

近頃、練習場に足を踏み入れるたびに、この壮観な景色を先輩の方々がご覧になったら何と仰るだろう、と先輩の方々の驚いた顔を想像して一人悦に入っております。

私が楽友会に入ってのは6年前ですが、その頃の楽友会は量より質といった感じで、会員数は今の1/3強だったでしょう。それがたった6年の間に3倍にも会員が増えたことは全く驚異であり、また会の発展を示すバロメーターとしては頼もしい限りです。特に今年の新入会員の多い事には、ただただ驚くばかりで、私たち上級生もここ2,3ヶ月はその数と若さに圧倒されっぱなしでした。 しかし、これからは夏の合宿を控え、だんだんと落ち着きを取り戻し、練習面でも生活面でも充分にしぼり、かつ又楽しく一緒にやっていこうと思っています。

新入会員の方々も、上級生の数が少ないのですから、自分から積極的に上級生にぶつかって、技術的にも人間的にも得るべきところを確実に身につけてください。そうしなければいつまで経っても、元のままということになりかねないでしょう。私たち上級生もできるだけ下級生の面倒をみて、自分達のもっているものを少しでも多くの人たちにとってもらうつもりですから、遠慮なく、どんどんぶつかってきてください(中略)。

とにかく、楽友会に入った以上、会員の皆様は上級生を利用して自分の持物を最大限に増やしてください。4年、7年といっても実に短いものです。今からすぐにでも、積極的に上級生の持物を狙ってください。そして11月の定期演奏会では思い切り歌い、歌い終わった後のあのなんともいえぬ感激を味わってください。

これから半年、会員一体となって指揮者をたすけ、お互いにはげましあって立派な定期演奏会にしようではありませんか。その努力が「楽友会」を「世界の楽友会」へと、一歩一歩近づけていくのではないでしょうか。

「楽友」第16号(60年7月)


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