AKGC 

「六月祭・AKGC 〜みんなでつくる文化祭〜」

2012/6/10

五反田文化センター音楽ホール

レポート

プログラム

 
開 会
  
1
全員合唱 慶應義塾塾歌
2
サンタモニカ

Brand New Day/I've Been Working on the Railroad /One moment in time

3
翼組 翼をください
4
アカ☆ホシ Sing/しあわせもあこがれも
5
ちきんこん(仮)〜特大号〜 ホウキ雲/milk
6
Salmon さびしいカシの木(合唱)
サワーズ Take the "A" train
8
The Gold Blends 誰知らぬこの悩み/青葉城恋唄/他1曲
9
FUTURES COME TRUE 未来予想図U
10
スペシャルゲスト: jammin' Zeb OH WHAT A NIGHT/シューベルト:セレナーデ/さくら他3曲
 
休 憩
  
11
コール・セニオール(会友〜5期) 秋の女/クラリネットをこわしちゃった
12
あらかん☆ぱーにゅ(6-11期) サンパギタ/よろこびの歌
13
コール・アラフィー(12−18期) 組曲「心の四季」から「風が」/「雪の日に」
14
MJK48(19-39期) 組曲「水のいのち」から「雨」/「海よ」
15
平成Majority(40〜48期) 「鴎」/IN TERRA PAX
16
高校楽友会演奏(塾高現役) Sound Celebration/未来
17
合同演奏 組曲「筑後川」から「河口」
18
合同演奏 J. S. Bach: BWV.147からChoral “Jesus bleibet meine Freude(主よ人の望みの喜びよ)”
19
全員合唱 青春讃歌
  
閉 会
  


岡田忠彦先生


全員集合(↑クリックで拡大)

撮影:市川卓広写真館

市川卓広君(高校楽友会20期)が、沢山の写真をダウンロードできるように下記サイトに準備してくれました。

<<写真リンク先>>
https://picasaweb.google.com/111070976371737333330/AKGC?authuser=0&authkey=Gv1sRgCNCR-P2AivWJKQ&feat=directlink


歌うということの幸せ
〜Thank you for the Music〜

小西みはる(32期)

6月10日(日)、「六月祭(みなつきさい」−AKG Concert− 〜みんなでつくる文化祭〜 にお邪魔しました。私自身は大学から慶應に入り楽友会と出逢ったのですが、その源である高校楽友会のコンサートに、とても興味を覚えて聞きに伺いました。しかし、正直、ここまで楽しめるとは思っていませんでした。

第一部のアカペラは若い方から人生の先輩方までそれぞれの魅力を十分に発揮した歌声に、客席で思わずはしゃいでいました。Jammin' Zebの素晴らしさは、久しぶりに鳥肌が立つという経験をしました。

第二部の合唱は、皆さまの本領発揮というところでしょうか。さっきはアカペラでジャズやポップスをライブさながら披露していた人たちの豹変ぶりには正直度肝を抜かれました。その中でも一番の衝撃が高校楽友会の可愛い(ごめんなさい)男の子たちの素晴らしいハーモニー。あれは、みんながお互いをちゃんと信頼して自分をわきまえていないと無理ですよ!それができる高校生って何なのでしょう。つい母親気分で「うん、うん、いいね〜」と感動してしまいました。

そして岡田先生。先生の指揮での「青春讃歌」は毎回気をつけないと泣いてしまいそうな自分がいるのですが、いつまでも何回でも歌いたいものです。

時代の流れも痛感しましたが、なによりも「合唱」ってなんだろうと考えさせられました。合唱…たぶん声を合わせるって言うことなのだけど何人で?何を歌えばいいの?そう、そんな定義なんてどこにも無いんです。アカペラでも、少人数でも、ジャンルがなんであろうと、声が重なり合ってハーモニーが生まれればそれを合唱と呼んでいいんじゃないかな、と思うんです。そして、何よりもそこから生まれる絆ってどんな言葉もいらない素晴らしいものなのだ、と!

高校楽友会の会友から現役までの半世紀以上にわたる世代を超えた歌声、空間、そこに流れる温かで静かだが深く熱い想い。同じ楽友会なんだけど、ちょっと大学からだと入れない世界に正直嫉妬してしまいました。でも、いや、だから…。

これってものすごくもったいないと思いました。語彙不足でうまく表現できない自分がもどかしいのですが、こんなに素敵に音楽を楽しめる「楽友会」がバラバラになってしまうのは残念でしょう?例え大学で別の道を歩んだとしても歌いたくなったら「楽友三田会」という帰る場所ってあってもいいんじゃないかしら。みんな仲間なんだし、またいつでも集まって歌えればいいのにって思うのです。そういう場所に「楽友三田会」がなるといいなと思いながら、そしてそうなるためにはどうすればいいのかと悩みながら、今日はとりあえずこの感想文の筆をおきます。

最後になりましたが、ご準備に携われた実行委員会の皆さま。このような素晴らしいコンサートを実現されたことに心から感謝いたします。


― 46年間の水のいのち、水のながれ ―

             竹中 一夫(17期/高校楽友会4期)

小西さんの寄稿に刺激を受け、出演した立場から所感を記します。舞台に立って合唱に参加するのは、楽友会創立50周年記念のサントリー・ホールでの「モツレク」以来のことでした・・・・・

 参加理由はいたってシンプル。86歳になられた恩師・岡田忠彦先生の指揮で<「青春讃歌」をもう一度歌いたい>。声が出るかどうかも判りませんでしたが、その衝動を抑えることができなかったのです。

 それともう一つの理由は、世代別の舞台で「水のいのち」が選曲されたということ。コ−ラスに親しんできた方なら、この混声合唱組曲「水のいのち(詩:高野喜久雄、作曲:高田三郎)」を、一度は歌ったという方が殆どだと思いますが、その名曲を初演した*のが、実は私たち高校楽友会員だったのです!
 * 注: この原稿を公にするまで、私は自分たちが「初演した」と思いこんでいました。 けれども物知りの先輩から<この初演は64年11月、山田和男の指揮による日本合唱協会の演奏を、作曲委嘱者であるTBSが放送したものである>との指摘を受けました。事実そのようです。きっと私は<高校生による混声合唱初演>と混同して覚えこんでいたのでしょう。お詫びして訂正します。

それは66年(昭和41年)3月のこと。場所は上野の東京文化会館小ホ−ル。指揮は草野厚(塾高3年生)で、大学と分離して高校が独自の活動を開始した、第2回定期演奏会のことでした。草野さんは現在、総合政策学部教授として大活躍しておられますが、楽友三田会の期で言えば15期生です。従って17期の小生は可愛いかわいい(?)1年生。紀州の田舎から出てきて、<歌が好き>という単純な理由でその後のコーラス人生を決めた演奏会でもありました。

この時の練習には作曲者の高田三郎さんにも、組曲の完成具合を指導しにお出でいただいたものです。優しい白髪のおじさん(当時の素直な感想)でしたが、曲のイメ−ジや主題テ−マは熱く語ってくださいました。とはいえ正直<ピアノ伴奏が美しいなぁ>とか<メロディーラインが素敵だなぁ>と思ったものの、この曲が後世これほど長く歌い継がれるようになろとは、高校1年生の分際で思ってもいませんでした。

 さて、こうした思いで今回のAKGCに臨んだわけですが、所属したのは近藤大介君を中心とする「MJK48」という名の合唱グル−プでした。 本来なら、そのメンバーは名前の通り<もうじき(MJK)48(才)になる人たち(楽友三田会の32期相当)>で構成されるはずでしたが、舞台にはS/A/T/B全パ−トにわたり、その他の年代の人たちの顔が交じっていました。まさに、世代を越えて「水のいのち」を歌いたいという気持ちが、このグル−プの共通意識として溢れていたかのようでした。実際に歌ったのは持ち時間の都合で「雨」と「海よ」の2曲だけでしたが、私をも快く迎え入れてくださった皆さんに、心からお礼を言いたい気持ちでいっぱいです。ありがとう!

 近藤大介君の華麗な指揮は「こういう音楽にしたい」という志に溢れ、練習を通して彼の世界に引きこまれていったような気がします。その結果、自分で言うのもおかしいですが、音楽としても極めて完成度が高いものになった、と思っています。

伴奏を引き受けていただいたプロの伴奏者でもある金井信さん(塾高楽友会OB)が<練習日以外に、アマの指揮者からこんなに細かい指示をいただいて、自分自身も高校楽友会当時の思いに立ち返らされた>とコンサート後の懇親会でお褒め(?)のコメントをされていたのが印象的でした。

 こうして塾高在学当時以来46年間、その水のながれを噛みしめつつ、いろんな世代が協力して再び「水のいのち」を唱和しえたことの喜びは、何にもまさる財産と確信しました。合唱やってて本当によかった!

追記:
 われわれが歌ってきた「塾歌」が作詩:富田正文、作曲:信時潔であることはよく知っていたのですが、混声合唱用編曲が高田三郎さんの手になるものである事は今回初めて知りました。高田先生ごめんなさい。

 なお、先生とはその後もご縁があり<カトリック典礼ミサ曲を日本語で>という流れの中で、高田先生を中心にした「やまとのささげうた」の編纂に関わらせていただきました。当時の流れに抗して、日本の教会には伝統的なラテン語によるグレゴリオ聖歌をベースにした典礼を守りたいという保守的な聖歌隊があり、その時先頭に立って文句を言っていた、生意気な高校生集団が僕たちでした。僕たちの言い分は「日本語典礼ミサ曲も認めるから、ラテン語の典礼聖歌を歌うことも許してほしい」というお願いでした。その時高田先生は、温和なニコニコした表情で「君たちが大切にしたいグレゴリアンの特徴を活かして日本語の典礼聖歌を編纂している。ぜひこれも歌いこんで、その共通点を見つけだして欲しい」とおっしゃって、我々を諭されたのです。

 「AKGC」から帰宅の途中、天国からニコニコと笑いかけてくる高田先生の温顔が脳裏に浮かびました。声はよく聞こえませんが「なあ・・・」「音楽っていいだろう」「続けてきてよかっただろう」とおっしゃっているようでした。

 みんな、一緒にまた歌おうよ!!! (6月11日)


AKGC(六月祭)に参加して

伴 博資(11期/高校楽友会・会友)

 

高校楽友会の現役とOB/OGが一堂に会し、岡田先生にもご出席頂いてコンサートを開催するという話があり、私は喜んで参加しました。先ずは、どのようなコンサートであったか、当日聴きに来られなかった方々の為に、プログラム全文を転載してご紹介いたしましょう。各出演団体の名称の由来等がお分かり頂けるものと思います。

(編注: 氏名の後に(xx)と記入されている数字は、各人が参加した最終学年時の定期演奏会の回数を示します。高校楽友会が大学楽友会と別に第1回定期演奏会を開催したのは65年の事なので、この時の卒業生を高校楽友会の集まりでは「1期」と定義し、それ以前のOB/OGは「会友」となります。この「1期」は楽友三田会の「14期」に相当します)。

 プログラム
P1     表紙(実物のコピーがこの文集トップに載っているので割愛します)
P2〜P4 開会挨拶、続いて全員合唱「慶應義塾塾歌」(以下はこの続き)
 
― 第1部 ―
1. サンタモニカ
   「Brand New Day」
   「I’ve Been Working on the Railroad」
   「One moment in time」
― ベース以外は歌を続けています。メンバーが好きなバーバーショップの曲を集めました。
Ten.:呉(46) Lead/Bari.:岩戸(45) Bass:三浦(45): Bari/Lead:田中直(45)
 
2. 翼組
   「翼をください」

― 六月祭のために結成されたグループです。連絡のやりとりのメールの件名「翼組」がそのままグループ名となりました。音楽の教科書に載るほど、誰もが知っている「翼をください」を、前半はスローなジャズ風、後半は少しテンポアップしたボサノバ風という珍しい曲風と複雑なコードや転調で構成されたアレンジに挑戦します。
Lead:松島(41)/ Alt:小野木(現役トレーナー)/ Ten.川口(43)/Bari:黄(現役2年)/Bass:三枝(現役2年)
 

3. アカ☆ホシ
   「Sing」
   「しあわせもあこがれも」
― 48期の夏合宿に遊びに行ったOB/OGと当時の指揮者で構成されたアカペラ・グループで、5人中4人が指揮者です。TRY-TONEの曲集から、メンバーが好きな曲を選びました。
1st:南(48) /2nd:星(47)/ 3rd:呉(46)/ 4th:岩戸(45)/ Bass:赤城(48)
 
4. ちきんこん(仮)〜特大号〜
   「ホウキ雲」 1st:長島(46)/2nd:鈴木実(45)/3rd:霜田(45)/4th:相原(44)/Bass:長谷部(49)
             /VP:大石(43)
   「milk」     1st:長島(46)/2nd:船津(48)/3rd:金子令(48)/4th:東川(47)/Bass:富津(46)
            /VP:赤城(48)
― ちきんこん(仮)は43期から現在まで7年間引き継がれているアカペラです。ちきんこんOB/OGに声をかけたところ、10人もの元ちきんこんメンバーが集まりました。そのため今回は年上組・年下組に分かれて各1曲ずつ歌います。曲は集まったメンバーが現役ちきんこんだった頃に演奏した曲を選びました。
 
5. Salmon
   「さびしいカシの木」(合唱)

― OB/OG、現役も交えての仲間で2012年に入ってから結成されました。合唱ありアカペラあり、またジャンルもクラシックからポップスまで、何でもあり!の形にこだわらないところは今の楽友会のカラーそのままです。まだスタートしたばかりですが、今後はできる範囲で自分たちの創るハーモニーを楽しんでいけたらと思っています。
Sop:星(47)/舟津(48)/南(48)/Alt:小野木(現役トレーナー)/霜田(45)/Ten:呉(46)/川又(48)/
Bass:長田(41)/三枝(50)/Con:川口(43)
 

6. サワーズ
   「Take The “A” Train」

― このコンサートのために、現役時代の2004年以来8年ぶりの再結成(オリジナルメンバーの加藤賢太郎/41期が海外留学中のため今回はピンチヒッターとして後輩の川口君に参加していただきました)。サワーズは2003年の十月祭、日吉祭、定期演奏会でこの曲を演奏しましたが、当時の練習ではジャズ特有の複雑なコードやリズムに悪戦苦闘しました。
1st:板倉(41)/2nd:神崎(41)/3rd:川口(43)/4th:長田(41)/Bass:久保田(40)
 

7. The Gold Blends・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ピアノ 藤田  紫
   「誰知らぬこの悩み」
   「青葉城恋歌」
   「他一曲」
― 1978年文化祭向けに、当時高3の前田・須田と高2の亀井・今井で結成され、今年で約34年、たまに集まってハーモニーを楽しんでいます。前田がダークダックスのゲタさんと家族ぐるみの付き合いがあり、ダークダックスのナンバーやバーバーショップスタイルなどがレパートリー。若い皆様のアカペラで、唯一のオジサングループ。
Top:亀井(16)/Lead:今井(16)/Bari:前田(15)/Bass:須田(15)
 
8. FUTURES COME TRUE
   「未来予想図U」
― 六月祭合同練習初回に集まったメンバーを中心に組んだ、今回限り(?)のグループです。  メンバー全員が楽友会卒業後も歌を続けていましたが、ベースを除いた4人は現在歌から離れていて、包容力抜群のベースに支えられながら練習してまいりました。
Lead:田中怜(43)/Alt:神崎(41)/Ten:丸茂(41)/Bari:川口(43)/Bass:西脇(42)
 
9. スペシャル・ゲスト・ステージ: jammin’ Zeb
 
〜 休憩 〜
   
― 第2部 ―
10. コール・セニオール・・・・・・・・・・・・指揮 日高 好男 ・ ピアノ 金井  信
  「秋の女」
  「クラリネットをこわしちゃった」
― 塾高に「楽友会」の前身である「音楽愛好会」を岡田先生が作られた時からの先輩(今は80歳)から、第1回高校楽友会定演の高校1期、更に高校5期までの「シニア」世代が「コール・セニオール」として<若々しく>デビューです。今日は「本当に若いトラ」さん達も一緒に歌います。
 
11. あらかん☆ぱーにゅ・・・・・・・・・・・・・・・指揮 斎藤  豊 ・ 山縣 良一
                       ピアノ 金井  信 ・ ギター 栗田 裕光
   「サンパギタ」
   「よろこびの歌」
― 高校楽友会6回定演から11回を卒業したメンバー。「あらかん☆パーニュ」は、フランス語の A la campagne(田舎風)からつけました。還暦近くなった「あらかん」の私達。これからは、ゆったりと「田舎風におしゃれ」な生活を楽しめそうです。
 
12. コール・アラフィー・・・・・・・・・・・・指揮 小野 真史 ・ ピアノ 金井  信
   「心の四季」から 「風が」 
   「雪の日に」 
― 高校楽友会12回定演から18回を卒業したメンバーを中心に結成。早いもので卒業して36年から30年経ち、皆50歳代前後になりました。
 
13. MJK48・・・・・・・・・・・・・・・・・・指揮 近藤 大介 ・ ピアノ 金井  信
   「水のいのち」から「雨」
   「海よ」
― 世代の一番上である19期の大半がMJK(もうじき)48になるところから命名されたグループです。働き盛りの年代のため参加者は少ないのですが、個性豊かなメンバーゆえに他の世代の信望も厚く、たくさんの応援を得ることができました。今までの半生、そしてこれからの半生を「水のいのち」になぞらえてお届けします。
 
14. 平成Majority・・・・・・・・・・・・・・指揮 岩戸 伸治 ・ ピアノ 星  莉嘉
   「鴎」  
   「IN TERRA PAX 地に平和を」から「IN TERRA PAX 地に平和を」

― 高校楽友会40回定演から48回を卒業したメンバーを中心に結成。楽友会最大の危機から見事に復活を遂げたこの10年間。復活の足がかりを作った代からエネルギッシュで素晴らしい演奏を行った今年3月の定演のオンステメンバーまで、約10代のメンバーが勢ぞろいしました。
 

15. 高校楽友会演奏・・・・・・・・・・・・指揮 三枝 淳 ・ ピアノ 小野木 智子
   「Sound Celebration」
   「未来」

― 今年で49期となる高校楽友会の現役男声合唱です。まだ初めて合唱に触れて2か月ほどしか経っていない1年生や、同じく指揮者歴2か月の自分にこのような発表の場を頂き、大変ありがたく思います。この六月祭に向けて例年にもまして多く練習を重ねてきました。つたない演奏ではあると思いますが、現在の高校楽友会の姿を少しでもお伝えすることができるように、部員一同、精一杯に歌います。
 

16. 合同演奏
   「筑後川」から「河口」                  指揮  赤城 裕之
   「カンタータ147番」から「主よ人の望みの喜びよ」 指揮  岡田 忠彦 先生
   「青春讃歌」                         ピアノ 金井  信
なお、この後にアンコールとして、全員で「大地讃頌」を歌いました。
 

▼ 高校楽友会との交流は、50周年記念演奏会当時から、我々としての念願であり、昨年のAGFCの開催前にも、私と楽友三田会17期の竹中さんが男子高を、同4期の筑紫秀子さんが女子高を担当して参加勧誘に努めたのですが、諸般の事情から実現しませんでした。

この度のAKGConcertでは、女子高は日曜日にも拘わらず校内行事のために共演が無理でしたが、男子高生とは同じステージで歌うことができました。この事が今後、高校楽友会と楽友三田会が交流するための出発点になればと願っています。

さて、4月22日から練習が始まり、初めて高校楽友会のOB/OGの方々と歌い始めました。プログラムに載っているとおり、OB/OGは世代毎にグループ分けがされ、五つの合唱団が構成されましたが、私は人数が足りないので応援して下さい、という話に飛びつき、四つのステージで歌わせて頂きました。

コール・セニオールの「秋の女」と「クラリネットをこわしちゃった」、あらかん☆ぱーにゅの「サンパギタ」と「よろこびの歌」、コール・アラフィーの「心の四季」から「風が」と「雪の日に」、MJK48の「水のいのち」から「雨」と「海よ」と、どのステージも楽しく、それぞれ特色を生かした、素敵な合唱団だったと思います。

 個人的な感想を言わせて頂くと、「水のいのち」を振った近藤大介さんという指揮者は解釈、指揮振り、履修能力の引き出し方、練習法と、どれを取っても素晴らしい指揮者でした。竹中さんが「水のいのち」との繋がりから作品としての「水のいのち」を絶賛し、近藤さんを褒めておられますが、私は単純に「指揮者」としての能力から見て、彼の事を大いに賞めたいと思います。

「青春讃歌」とバッハのカンタータ147番より最終コラール「主よ、人の望みの喜びよ」の2曲の、岡田先生がお見えにならない時の練習指揮を頼まれ、先生と皆さんのお役に、若干なりとも立てたかと思い、ホッとしているところです。何と言っても86歳の岡田先生が、100人を超える楽友達の前で元気に指揮をされたのは、我々にとって大きな感激でした。私も合同演奏の際に、涙ぐむのを禁じ得ませんでした。

今回のコンサートの成功は、ピアノの金井信さんに負うところが大です。竹中さんの投稿の中に説明があるので省略させて頂きますが、彼無くしては今回の成功は無かったかも知れないと思います。それは、「あらかん☆ぱーにゅ」の2曲に対してのアドリブに強くそれを感じました。そして、岡田先生に代わって私が練習をさせて頂いた時のピアノを聞いて、彼の存在の大きさを感じました。その金井さんが、終演後に「今回のjammin’ Zeb は全てがア・カペラでしたが、1曲ぐらいは自分がピアノで共演したかったです」と言われていたのも印象的でした。ゲストのjammin’ Zeb の四人組も素敵でした。

小西さんの寄稿にある通り、今回のコンサートを高校楽友会とそのOB/OG達、そして楽友三田会との連帯の礎にするにはどうしたら良いか、その為にはどのような手法が相応しいか、それを考える事が我々の責務であると思います。私も微力ながら努めて行きたいと思っています。今回のコンサートと同様の企画が、近未来的に実現し、次回は女子高校生も共演して貰えることを望んで已みません。

 最後に、元気なお姿をお見せ下さった岡田先生、今回のコンサートを纏めあげ、あれだけの成功に導いてくれた阿波田さんを始めとする世話役の方々、出演して下さったOB/OGの人達と現役の諸君に、深甚なる謝意を表して拙文を終わります。(6月26日)


編集部:すばらしい「六月祭」の速報です。順次原稿が届くと思います。すべてを追加掲載をしていきます。何度も戻ってきて見てください。

小西さんの原稿を掲載しながら涙がポロポロ出てきます。何処から慶應義塾に入ろうと楽友会に入ろうと、すべての人は福沢先生の教え子であり、岡田先生の教え子でもあります。みんな一緒です。(わかやま・2012/6/11)


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